臨床看護婦(士)の職務満足と職場内における対人関係との関連
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概要
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本研究の目的は、臨床看護婦(士)の職務満足と職場内での各対人関係(医師、先輩看護婦(士)、後輩看護婦(士)、同期看護婦(士)との対人関係)との関連を明らかにすることである。臨床看護婦(士)200人を対象に質問紙調査を実施し、管理職を除くスタッフ168名の回答を分析した。その結果、(1)看護婦(士)の職務満足には、職場内における医師との対人関係が最も強い影響(β=.313,p<.01)を及ぼしており、医師との対人関係をよいと認知している看護婦(士)ほど職務満足が高かった。医師から信頼や看護の仕事に対する理解・評価を得られていると回答した看護婦(士)は15%以下であった。(2)次に看護婦(士)の職務満足に影響を及ぼしていた職場内における対人関係は、先輩看護婦(士)との対人関係であった(β=.176,p<.05)。医師との対人関係と同様、先輩看護婦(士)との対人関係をよいと認知している看護婦(士)ほど職務満足が高かった。(3)後輩および同期看護婦との対人関係は看護婦(士)の職務満足に影響しているとは言えなかった。(4)年齢、性別、経験年数、勤務病棟および看護教育背景と看護婦(士)の職務満足とに関連はみられなかった。これらの結果より、医師及び先輩看護婦(士)との対人関係をよくすることが、看護婦(士)の職務満足を高める手がかりとなることが示唆された。
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