初生期における仔牛の末梢血Tリンパ球の変動について
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概要
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初生期における仔牛の免疫機能検討の一環として,仔牛の末梢血中のTリンパ球の生理的変動を,出生直後より一週間毎に12週齢まで検査した。Tリンパ球の検出は,PAULらの方法によるAET処理を施したヒツジ赤血球に対するロゼット形成能を指標とし,成績は分離リンパ球に対する百分率で表わした。この結果,仔牛は出生直後に,かなりの個体差はあるもののすでに平均50%近いTリンパ球を保有しており,加齢と共に多少の変動を伴ないながら徐々に増加し,12週齢では成牛レベルにまで達した。また,リンパ球総数もTリンパ球と平行した推移を示した。この様に仔牛は,出生直後に,すでに数の上では成牛に近いTリンパ球を保有しており,胎仔期に細胞性免疫能はある程度まで完成しているものと思われた。
- 帯広畜産大学の論文
- 1986-06-01
著者
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