ネコの尾状核黒質遠心路に関する実験解剖学的研究
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概要
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ネコの左側尾状核頭を限局性に電気的に破壊し,Nauta-GygaxおよびFink-Heimer染色により検索し,次の結果を得た。1)尾状核頭の傷から起こる変性線維の多くは束状に走って内包に入り,その多くは淡蒼し球を通過することはなく,大脳脚を経て黒質に至る。2)尾状核黒質線維結合には明確な局在性は認められないが,尾状核の背内側部は黒質の内・外側端をのぞくほぼ全域に,背外側部は黒質の中央より外側部の部分に変性終末が比較的多く分布する傾向がみられた。黒質の変性は黒質の下端近くまで終末を追求することができた。3)尾状核から黒質以外の投射については,lateralis Poseior,赤核,Darkschewitsch核,不確帯に変性がみられたが,通過電極針による大脳皮質などの副損傷によるものと思われた。
- 帯広畜産大学の論文
- 1971-12-15
著者
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