広角走査用誘電体レンズアンテナのアレーフィードによる走査特性の改善(マイクロ波/一般)

概要

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近年、ITSでのミリ波帯レーダーにおいて高角度なビーム走査が要求されており、筆者らは±30°のビーム走査が可能なレンズアンテナを設計した。ビームを走査する面においては細いビーム幅を維持することが可能であるが、走査面と直交する面ではビーム幅が広がり、利得が大幅に下がってしまうという結果であった。本報告は、アレーフィードをレンズアンテナの一次放射器に導入して、指向性の改善とビーム走査時の利得の向上を図ったものである。その際、給電素子の指向性、近傍界条件を含めた指向性合成法を開発し、給電素子の励振係数を求めた。30°ビーム走査時において、アレーフィードを用いることにより、劣化が激しかった直交面の放射形状をほぼ走査面と同様のものに改善させることができ、利得も1.9dB向上した。た。また、実用性を検証するため、矩形ホーンによるアレーフィードに対し電磁界シミュレータにより厳密計算を行い、レンズ面上の電界分布を求め、指向性合成法の実現性を確認した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2007-10-18