非行発生の縦断的パターン : 2つの出生コホートの比較(犯罪・非行の量的・質的変化動向)
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概要
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セミパラメトリック混合ポアソン回帰モデリングのアプローチを用いて,わが国の非行行動の縦断的パターンの様態について検討する.用いるデータはある都道府県の1978年と1986年の出生コホートの男子の非行記録である.分析の結果,主として次のような知見が得られた.(1)両コホートとも,年齢と犯罪との関係のパターンに基づき,典型的な3つの異なるグループ(非行なし群,低レベル非行群,高レベル非行群)が析出された.(2)非行の発生がピークに達する年齢は,1978年コホートでは14歳,1986年コホートでは15歳である.(3)高レベル非行群は低レベル非行群と比べて,非行の開始年齢が早く,粗暴性の高い非行を犯す潜在的可能性が高い.
- 日本犯罪社会学会の論文
- 2007-10-20
著者
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