犯罪不安における生理反応に関する基礎研究
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概要
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本研究の目的は,犯罪に遭遇するかもしれない不安感,すなわち犯罪不安を測定するための精神生理学的指標を検討することである。実験は,仮説「物理的な空間に対する犯罪不安が高く評価された場合,低く評価された場合よりも呼吸運動は促進する」を立てて行った。実験に使用した要因は,「明い・暗い」および「人物有り・人物なし」の2つであった。実験協力者である女性9名は,4種類の地下道の画像刺激に対し,不安の程度を主観的に評定した。また同時に,全員の呼吸速度が計測された。その結果,(1)明暗が不安程度の主観評価と関連し,(2)暗く不安と評価された画像刺激に対して呼吸速度が促進したことが明らかとなった。これより仮説は支持された。翻って,呼吸の挙動により犯罪不安の程度を知る客観的な手がかりが得られる可能性が示唆された。
- 関西国際大学の論文
- 2006-03-31
著者
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