マイクロ超音波加工法の開発とその発展

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超音波加工は、ガラス、セラミックス、シリコン、宝石などの硬脆材料に対して三次元形状の機械的な加工が行える数少ない加工法の一っである。しかし、マイクロ工具の取り扱いに難点があるため今までマイクロマシニングには応用されておらず、例えば、穴あけ加工においては内径100μm以下の微細穴の加工は困難なものとされていた。その問題点を克服し超音波加工によるマイクロマシニングを行うことを目的として、マイクロ超音波加工法が考案され試作された装置により加工実験が行われた。まず、第一のマイクロ超音波加工法として、加工機上工具製作方式による加工法が考案された。この方式は、加工機上で工具材料からワイヤ放電研削法によりマイクロ工具を製作するものであり、困難な作業であるマイクロ工具の取り付けが不必要となった。この方式により、内径20μmまでの微細穴の加工が初めて超音波加工で可能となった。また、加工能率の高い条件を求めるために、加工速度・工具摩耗率と加工パラメータとの関係が調べられた。次に、さらなる微細な加工を行うために、第二のマイクロ超音波加工法として、工作物加振方式による加工法が考案された。これは、工作物を加振することにより工具加振の必要性をなくし、回転精度の高いスピンドルシステムを採用して加工精度を向上させることを目的としたものである。この方式により、内径5μmもの微細穴の加工をシリコンと石英ガラスに対して行うことが可能となった。これらは、超音波加工による加工例としては最小のものである。また、この方式においても加工速度・工具摩耗率と加工パラメータとの関係が調べられ、加工能率の高い条件が求められた。
2000-12-20

マイクロ超音波加工法の開発とその発展

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