シンボル情報に基づくアプリケーション分析を目的としたシミュレータAiceの開発(ARC-11 : シミュレータおよびコンテスト報告,2007年並列/分散/協調処理に関する『旭川』サマー・ワークショップ(SWoPP旭川2007))
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概要
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コンピュータシステムの研究,開発において,シミュレータの果たす役割は年々重要となっている.その用途はプロセッサの性能推定から,アプリケーションの分析まで多岐にわたり,様々な要求に応え得る柔軟な設計が必要である.一方で,シミユレーションの対象となるハードウェア,あるいはシミュレータ上で評価するベンチマークは年々肥大化する傾向にあり,必要とされる精度で対象物の全体をシミュレートすることが困難となっている.そのため,高速で精度の高いシミュレーション手法についての研究が注目されている.柔軟性や拡張性,精度と速度の両立など様々な要求に応えるため,我々はシミュレータAiceを設計した.Aiceは用途に合わせて機能を追加,変更することが容易であり,またアプリケーションのシンボル情報を扱うことにより,命令レベルの分析のみならず,関数レベルの分析が可能である.本稿ではAiceを用いた評価の例として,性能情報の時系列表示を利用したアプリケーションの実行フェーズ分析と実行プロファイルを利用した関数ごとの実行コストの評価について示し,Aiceの有効性について議論する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2007-08-01
著者
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