進行性神経疾患による中途障害者の自己実現に関する臨床教育心理学的研究
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概要
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不治の病や障害を負うことは、身体的・精神的苦痛を意味するだけではなく、時にはそれまでのその人らしさを完全に変えてしまうこともある。本稿で取り上げた事例もそのような患者の一人である。進行性神経疾患による中途障害者となったことで、自暴自棄に陥り、他者との交流や支援を拒否する中で、長期間にわたり孤立した生活を続けていた。しかし、筆者との間主観経験をもっての関わり合いの中で、徐々に自分らしさを取り戻し、やがて自己実現へと志向していく著しい変容を確認することができた。そこで本稿は、間主観経験による筆者と患者の関わり合いを事例呈示した後、患者の内面世界の変容を理解するために、できるだけ患者の主観に筆者の主観を重ねあわせながら考察を行った。そして、臨床教育心理学にもとづく事例研究の方法により、患者が自己実現へと志向していくまでのその変容の過程を臨床実践を通して明らかにしていった。
- 2007-02-25
著者
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