組織的知識創造理論の理論的前提
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概要
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野中郁次郎の組織的知識創造理論は,ナレッジ・マネジメント研究を理論的な見地から考察する点で,大きな学的営為を築き上げてきた。現在も発展過程にあるこの理論に関する諸研究は,一般に,ナレッジ・マネジメント理論を語る上での重要な参照項として位置付けられている。しかしながら,一般的な経営学における先行研究の把握は,主要な幾つかの図書に対する言及に止まることが多く,雑誌論文と図書の相関関係を確認した上での先行研究の把握も僅かに止まっている。また,野中郁次郎が組織的知識創造理論を構築する際に行った多数の理論的主張は,雑誌論文の体系的な把握によって解明されるべき課題である。そのため,本論文は,限定された範囲(1985-2004)での理論提唱者の諸著作を対象として,引用分析を主体とした文献収集とそれらに対する検証を試みた。検証の結果として本研究は,組織的知識創造理論の経年的な展開に見られる変化や特徴を,次のような3つのパラダイムに整理できることを確認した。それらは,(1)先駆的研究期: 1985年〜1989年,(2)第1の進展: 1990年〜1994年,(3)第2の進展: 1995年〜2004年,というパラダイムに整理される。
- 千葉商科大学の論文
- 2006-06-30
著者
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