非営利組織と規模の戦略 : 公共図書館の経営プロセス解体
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概要
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日本の「図書館」という施設とそれを支える構成員に関する分析の規模は,非営利組織としての図書館が誇ってきた歴史の規模と,必ずしも比例しているとは言えない。一般に,非営利組織としての図書館には,図書館情報学(図書館学)に付随した「図書館経営論」という分野が存在しており,経営管理に関する様々な議論が展開されてきた。しかし,「経験」を重んじるこの分野においては,実務の経験が過度に重要視される一方で,経験から得られた成果が,先進する営利組織の経営論と連動されることが少なかった。本稿は,非営利組織の1つである公共図書館を対象として,(1)従来的な「規模の戦略」の無効性,(2)経営プロセスの解体(Unbundling),に関する考察を行ったものである。これにより,非営利組織の経営においてまずもって求められるべきことは,外部環境に対するマネジメントを駆使させて経営資源を獲得することではなく,内部環境を整備するためのマネジメントにあることを主張している。
- 千葉商科大学の論文
- 2006-03-31
著者
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