インクルーシブ教育の思想とその課題〈特集:インクルーシブ教育と共同の原理〉
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概要
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はじめに、インクルージョンは、1980年後半以降の教育・政治・経済などの諸潮流の合流として成立してきたことを指摘した。次に、インクルージョンは、インテグレーションと対比すると、サポート付き教育の主張であり、通常教育改革の思想であることを論じた。さらに、インクルージョン主張者が、サポート付き教育として、通常学校や通常学級の在り方を如何に描いているかを説明し、分離主義と批判される特別学校をめぐる英国での論争を紹介した。最後に、インクルージョン推進のために解決されなければならない4つの課題を提起した。それらは、(1)差異のディレンマ、(2)通常教育改革の可能性、(3)ソーシャル・インクルージョンと教育でのインクルージョン、(4)教育の場の連続性(カスケード)の柔軟性の確保、である。
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