第44次南極地域観測隊気象部門報告2003
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概要
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この報告は,第44次南極地域観測隊気象部門が,2003年2月1日から2004年1月31日まで昭和基地において,及び2003年2月1日から2004年1月20日までドームふじ観測拠点において行った気象観測結果をまとめたものである.観測方法,測器,統計方法等は第43次隊とほぼ同様である. 越冬期間中,特記される気象現象として,次のものが挙げられる.1) 昭和基地での年平均気温は-9.0℃で観測史上第2位の高さであった.また,年合計雪日数は第1位の多さであった.2) 南極昭和基地上空におけるオゾン全量は,8月中旬にオゾンホールの目安である220 m atm-cm以下の値を観測した後,9月から10月にかけて過去最低レベルで推移した.6,9月は月平均値としては過去最も少なかった.2003年のオゾンホールは,欠損量(破壊量)が過去最大,面積が過去2位であり,例年よりも発達時期が早かった.3) ドームふじ観測拠点における越冬期間(2003年2月〜2004年1月)の平均気温は-53.8℃,最低気温は7月23日に観測した-79.6℃であった.
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