めん羊における乾草の乾物摂取量,乾物消化率および可消化乾物摂取量の第一胃内分解性,流出速度および充満度からの推定
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概要
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めん羊における乾草の乾物摂取量(DMI),乾物消化率(DMD)および可消化乾物摂取量を第一胃内における乾物の分解性,流出速度(K_1;%h^<-1>)および充満度(Rf;%)の変動から推定した。供試乾草には,中性デタージェント繊維(NDF)(462-739 gkg^<-1>)および酸性デタージェント繊維(ADF)(319-447 gkg^<-1>含有率が著しく異なる9種類の乾草(オーチャードグラス,アルファルファ)を用いた。第一胃内分解性は,バッグ法により得られた各培養時間の分解率から求められる迅速分解性両分(可溶性両分)(a,A;%),緩慢分解性画分(b,B;%)および分解速度(c;%h^<-1>)で示した。供試乾草間の,4,最大可能分解率(a+b;%),c,K_1およびRf値は著しく相違し,DMIおよびDDMIは,それぞれ40.4-84.8および21.4-50.3g day^<-1>kg^<-1>LW^<0.75>の範囲で変動した。特に,RfはDMIと強い相関(r=-0.928)を示した。DMI,DMDおよびDDMIを重回帰式により推定するに当たって,a,b,cあるいはA,B,cに加えて分解遅延時間(Lt;h)あるいはNDFを用いるよりも,K_1あるいはRfを用いるほうがより高い精度が得られた。結論として,DMI(R^2=0.979)あるいはDDMI(R^2=0.972)の推定には,a,b,cにK_1のパラメーター加えて用いるのが実用的と考えられた。
- 日本草地学会の論文
- 1997-01-31
著者
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