画像群からの知識発見技術のものづくり分野への適用(セッション3:データマイニング)

概要

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本稿では,画像群からの知識発見技術として,IIMS(Interactive Image Mining System)を提案し,ものづくり分野への適用結果について述べる.画像と属性データの組が格納されたデータベースには,有用な知識が埋もれている場合がある.例えば,ものづくり分野において,HDD(HardDisk Drive)のヘッドがどのような形状の場合に性能が高くなるかを調べるために,ヘッド画像の視覚的な特徴(画像特徴)と属性データで表される性能値との関係を発見することが重要となる.しかし,多くの場合,画像特徴は無数に考えられ,このような関係を自動で発見するのは難しい問題である.そこで,我々は人間の高度な視覚認識能力を計算機で支援するアプローチをとろ.提案するIIMSは,仮想3次元空間に画像群を属性データの昇順に配置する機能や,色や形が類似する画像を近くに配置する機能を備える.ユーザは画像群を概観し,配置をインタラクティブに変更することで,様々な観点から画像特徴と属性データとの関係を発見することができる.ものづくり分野への応用として,IIMSをHDDのヘッド画像を用いた2種類の分析事例に適用し,有用な知識の発見が可能なことを確認した.
一般社団法人情報処理学会の論文
2007-05-31