移動する浸潤影を呈したアモキシシリンとサリチルアミド系総合感冒薬による薬剤性好酸球性肺炎の1例
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概要
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背景.薬剤性好酸球性肺炎は種々の薬剤によって発生する.今回われわれは上気道炎治療薬により移動する浸潤影を呈した薬対比好酸球性肺炎を経験した.症例.68歳の男性.上気道炎に対してアモキシシリンとペレックス類粒が投与され,その後発熱と労作性呼吸困難が出現した.胸部X線写真の浸潤影が左上葉主体から右下葉に移動し,気管支肺胞洗浄液の好酸球が25%に増加していた.両薬剤に対する薬剤リンパ球刺激試験が陽性であり薬対比好酸球性肺炎と診断した.ステロイド治療により臨床症状と胸部浸潤影は改善した.結語.上気道炎は日常診療において頻回に遭遇する疾患であり,その治療薬による好酸球性肺炎は常に念頭において診療に当たることが大切である.(気管支学. 2007;29:54-57)
- 2007-01-25
著者
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