放線菌のファミリー19キチナーゼ遺伝子を持つ大腸菌から高度に精製した組換えキチナーゼの抗菌活性
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概要
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放線菌Streptomycesのファミリー 19キチナーゼ遺伝子を挿入したプラスミドで形質転換した大腸菌から組換えキチナーゼをDEAE-Sepharose及びCM-Sepharoseの各クロマトグラフィーで高度に精製した.マイクロプレートウェルで24時間培養した細菌の増殖を595 nmの吸光度で測定した結果,精製した組換えキチナーゼはBacillus subtilisの増殖を50%阻害したが,Escherichia coliの増殖は阻害しなかった. 48時間培養した酵母の増殖を乾燥菌体重量で測定した結果,組換えキチナーゼは出芽酵母Saccharomyces cerevisiae の増殖を95%,分裂酵母Schizosaccharomyces pombe の増殖を25%阻害した.放線菌ファミリー 19キチナーゼの触媒ドメインはファミリー 19に属する植物キチナーゼクラスIVと相同性を持っていた.したがって,放線菌ファミリー 19キチナーゼがある種の細菌、酵母、カビに対して増殖阻害を示すことから,植物ファミリー 19キチナーゼ(クラスIV)はある種の微生物感染に対する防御に重要な役割を持つと考えられた.
- 香川大学の論文
- 2007-02-28
著者
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