アニソールを用いる地下水中の硝酸態窒素の吸光光度定量
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概要
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硝酸イオンの定量に用いられるフェノールの誘導体であるアニソールは,フェノールと異なり毒物・劇物には指定されておらず,難水溶性である.本研究では,アニソールのメタノール溶液を発色試薬溶液として用いて,48%硫酸水溶液中,塩化物イオン存在下,硝酸イオンと反応・発色させ硝酸性窒素を定量する方法について検討した.前記条件下でのアニソールと硝酸イオンの反応により溶液はだいだい色に発色し,吸収極大波長485nmにおける見掛けのモル吸光係数は1.22×10^4〜1.44×10^4cm^<-1>(mol/L)^<-1>であった.フェノールの場合に比べて吸収極大波長は長波長であり,類似の水溶性試薬を用いる方法のいずれよりも高感度であった.このアニソールを用いる方法を地下水中の硝酸性窒素の定量に応用した.その結果,地下水中の硝酸性窒素の定量において満足すべき相関性が得られた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2007-03-05
著者
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