1-ナフトール-8-スルホン酸を用いる硝酸性窒素の吸光光度定量法とその全窒素定量への応用
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概要
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塩化ニトロシルを発生させる条件下でニトロソ化を受ける試薬である1-ナフトール-8-スルホン酸ナトリウムを用いた水中の硝酸性窒素定量法について検討した.その結果,この試薬が硝酸イオンの吸光光度定量に使用可能と認めた.硝酸性窒素についての反応生成物は対照として試薬空試験溶液を用いた場合,350nm付近に吸収極大があり,硝酸性窒素濃度として,0〜6.00μg/mlまでの定量が可能であった.なお,発色反応は,1-ナフトール-8-スルホン酸のナフタレン環へのジニトロソ化反応であると推測される.本法は共存する他の無機イオンにより多少の影響を受けるが,地下水及び河川水を検水として,硝酸性窒素濃度の測定結果をイオンクロマトグラフ法の測定結果と比較してみたところ,ほぼ満足できる結果が得られた.下水を検水として,全窒素の濃度を紫外吸収法と比較してみたところ,良好な結果が得られた.本法では,感度は紫外線吸収法より若干低いが,可視部にも吸収を有するため目視による半定量的分析が可能である.
- 2006-10-05
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