妊娠期の体脂肪率の変化とそれに関連する生活習慣因子
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概要
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この研究の目的は、妊娠中の体脂肪率の変化を明らかにすることと、それに関係する生活習慣因子を同定することである。対象妊婦は、健康診断ごとに体脂肪率を測り、妊娠期間中に3回、生活習慣についてのアンケートに回答した。その結果、以下の4点が明らかになった。1、体脂肪率は妊娠30週まで増加し、その後変化しなかった。2、体脂肪率の変化を部位別で見ると、体脂肪の蓄積しやすい部位は腕部から体幹部、足部へと徐々に広がっていた。3、食生活では、たんぱく質、野菜、果物については適正摂取量の60%しか摂取できていなかった。それは、たんぱく質等は料理に取り込みにくいためと考えられた。脂質は、適正摂取量より多く摂取していた。さらに、脂質摂取が適正量より多いと妊娠中期までに体脂肪率が増えやすかった。4、運動習慣がある人は、体脂肪率が妊娠中期以降に増加しなかった。これらの結果から、妊婦管理において、体重だけでなく体脂肪率に注意を払う必要性が示唆された。妊娠中の指導は、たんぱく質の多い、脂質の控えめな料理を取ることと、適度な運動習慣を付けることを含めて行なう必要がある。
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