保育計画の作成と展開I
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
フレーベルが述べたように,幼児教育は今,「遊び」という素朴な原点に帰らなければならない。保育計画がその実践を通して乳幼児の豊かな発達を保証するためには,遊びによって何が育つのか(目標),年齢にあった遊び(内容),どのように指導するか(指導法),実践の成果をどのように評価するか(評価)といった4つの枠組に基づく保育計画を作成することが重要である。そのような視点から,本研究はピアジェの発達理論に基づいて,「遊び」を中心にした保育計画の枠組とその内容を明らかにしたものである。理論的な観点からは,現行の幼稚園教育要領と保育所保育指針の問題点をピアジェの構成論に照らし合わせて考察した。そして,乳幼児における遊びと発達が,共に教科的な枠組ではとらえることのできない「総合性」に基礎をおかなければならないことを指摘した。指導法の観点からは,幼稚園教育要領と保育所保育指針が,その保育内容の「教科性」から,ともすれば教師中心主義の保育になりがちになることを指摘した。また,保育計画編成の枠組においては,幼稚園教育要領と保育所保育指針の五領域とは異なる4つの枠組とその内容を示し,末尾に新しい枠組に基づく5歳児の保育内容を示した。
- 2005-06-16
著者
-
尾崎 恭子
中国学園大学・中国短期大学子ども学部子ども学科
-
尾崎 恭子
保育学科
-
加藤 泰彦
中国学園大学・中国短期大学子ども学部子ども学科
-
長廣 真理子
中国学園大学・中国短期大学子ども学部子ども学科
-
長廣 真理子
保育学科
-
加藤 泰彦
保育学科
関連論文
- 保育計画の作成と展開I
- 集団ゲーム「オーケストラの指揮者」における知的発達
- 幼児・1年生におけるビッグブックの実践的研究 : 米国におけるビッグブックの理論と実践の調査報告第1集
- 幼児の精神発達と絵本
- 乳幼児の遊びとその指導法 : 「物と関わる遊び」における保育者の言葉かけと手だてを通して
- 保育所実習が保育者志望の意欲に及ぼす影響について
- 132 幼児の数の表象 II : 数の抽象の発達と表象の発達との関係
- 131 幼児の数の表象 I : 表象の発達的レベル
- 幼児の読みの概念とその発達
- 幼児教育における遊びと知的発達--ボードゲーム『三目並べ』を通して
- 「三目並べ」の発達段階の研究
- 「積み木」の認知発達的研究(1) : 積む遊びにおける認知発達的アプローチ
- 保育(教育)の研究リレ-連載-11-「積み木遊び」の発達的研究
- 「三目並べ」の発達段階の研究