血小板calmodulin量と血小板機能および血小板年齢

概要

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感受性の良いradioimmunoassayが開発され多種細胞組織からCalmodulinが測定できるようになって来た。しかし血小板Calmodulinに関する報告は少ない。各種の62人の血液疾患症例,すなわち23人の自己免疫性血小板減少性紫班病(ITP,SLE),8人のMDS,7人の急性白血病(治療後回復期),5人の再生不良性貧血,4人の血栓症,3人の脾機能亢進症,12人の血友病およびvon Willebrand病ないし血管拡張症症例においてRIA Kitを用いて血小板Calmodulin量を測定した。Calmodulin量はITP,SLE,再生不良性貧血,血栓症,急性白血病,脾機能亢進症において高い値を示した。特にITPでは治療反応群は初診時末治療もしくは治療無反応群に比べて低い値を示した。血小板凝集能とCalmodulin量には相関がみられなかった。しかしCalmodulin量と血小板容積との間には正の相関が見られた。血小板寿命の短い症例でのCalmodulin量は高く,血小板年齢とCalmodulin量との間には負の相関が見られた。