青年期の友人関係における欲求と感情・活動との関連
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概要
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本研究では,青年期の友人への「欲求の側面」について検討し,その側面が友人への「感情的側面」,友人との「活動的側面」とどのような関連があるのかを質問紙を用いて検討した。対象者は中学,高校,大学生(計896名)であった。友人への「欲求」として3因子(「相互尊重欲求」,「親和欲求」,「同調欲求」)が見出され,どの学校段階を通しても「親和欲求」が高く,逆に「同調欲求」は低く,また「相互尊重欲求」は学校段階と共に高くなっていた。関連を検討するにあたり,友人に対する感情は欲求に影響し,欲求は友人との活動に影響を及ぼすというモデルを用いて検討したところ,友人に対する信頼・安定感,不安感が全ての欲求に関連しており,また友人への親和欲求が全ての活動と関連していた。このことから友人への信頼・安定感とともに不安感も友人への欲求を引き起こすこと,さらに友人と親しくしたいという欲求が友人との活動を引き起こしていることが示唆された。
- 日本教育心理学会の論文
- 2000-12-30
著者
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