妊婦の禁煙への行動変容に影響する因子 : 禁煙支援プログラムを使用して

概要

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本研究は,以下の2点である。(1)禁煙を希望する妊婦を対象に介入型禁煙支援を実施しその効果を明らかにすること,(2)禁煙する過程で成功した群(以下禁煙群とする)と禁煙できず節煙しながら禁煙を目指した群(以下節煙群とする)の相違点を明らかにすることを目的とする。研究方法は,禁煙支援プログラムを作成・使用し,妊娠初期より39名に3ヵ月間定期妊婦健診時を中心にかかわりをもち,禁煙群と節煙群の行動変容過程を比較した。その結果,禁煙開始初期は両群『喫煙欲求を我慢』することで禁煙を継続しているため,より具体的な代替方法の提示が必要であった。しかし,代替方法としての間食から体重増加の不安もあり,妊娠期という特別な状況をふまえた代替品の選定も必要である。また,夫や同居家族の協力および励ましの有無も禁煙継続する動機づけを高める際に重要であり,家族も含めた包括的な支援体制の必要性も示唆された。さらに,禁煙開始後1〜2ヵ月頃から体調への好影響の自覚が得られ,内的利益を実感することが明らかになった。