中学生・高校生の男女交際と性的衝動との関係について : 横浜地域での調査をもとにして
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年の中学生・高校生の1対1の男女交際・性意識・性行動の実態とその背後にある要因との関連を明らかにすることを本研究の目的として,横浜市内公立中学校22校,横浜地域の高等学校11校に在籍する中学生・高校生を対象に質問紙調査を実施した。実施時期は1995年11月,回収数は8420部,特定の学校による分布の偏りを避けるために5038人を抽出して分析した。結果は,次の通りである。(1)1対1男女交際の経験率は学年を追って高くなり,高校3年女子では30%を超える。キス経験率は中学3年女子で2割を超え,性交経験率は高校2年女子で2割を超え,女子の性に関する経験率が男子を上回っている。(2)性的衝動には「心理愛情的」と「心理生理的」の次元があり,若者文化許容には「制止」と「風潮」の次元があり,性的衝動の高さと若者文化許容度の高さが男女交際・性行動を積極的にする。(3)中学生・高校生は同世代の愛し合っている者同士のキスや性交に対する容認率は高く,1対1の男女交際や性経験が中学生・高校生にとって「あたりまえ化」し,「日常化」しているが,一部の突出した部分に幻惑されずに彼らのけじめ感覚を理解することが大切である。
- 横浜国立大学の論文
- 1997-11-28
著者
関連論文
- TATを用いた非行少年の教育効果査定に関する研究(2) : 被検者の意図が混入した反応の解釈について
- 高等学校教員の職業意識形成に影響を及ぼす要因について(1)
- PG07 不登校に対する中学生の認識(1)
- PB22 長期休暇後の登校期待と学校適応感との関係
- 近年の子どもの健康感とストレス対処について--横浜地域での調査結果から (特集 いまどきの子どもの健康・養護教諭をパートナーに)
- 絵画鑑賞における芸術性評価要素に関する心理学的分析
- 評価懸念および自己制御感から観た児童の学校不適応感の測定について
- 「特別な配慮を要する児童」に関する教員の認知と指導とについて
- 中学生・高校生の男女交際と性的衝動との関係について : 横浜地域での調査をもとにして
- 集団成員性と意見のへだたりとが社会的知覚におよぼす影響について
- 対人二者相互関係における期待と役割の効果について