中国における第一回経済センサス : 中国の統計調査制度の変遷について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
経済センサスは,農業センサスを除き,「基本単位センサス」をはじめ,工業センサスと建設業センサスおよびサービス業センサスを包含する国民経済の生産構造に関するソース・データである.中国は2004年から2005にかけて第一回の経済センサスを実施した.その目的は,第二次産業と第三次産業における「企業法人単位」,「事業法人単位」,個人業主の事業所・企業の母集団名簿の整備,調査客体の被調査負担の軽減,生産構造の全面的,的確に把握すること,GDPを中心とする二次統計精度の向上にある.歴史的な要因や経済社会の複雑さから中国の統計調査制度は一気に国際標準型のものにならないが,経済センサスを基礎とする斬新な統計調査システムを構築する試みはその目標に向かう重要な第一歩であろう.本稿は中国の経済センサスの特徴を析出した上で,経済センサスが市場の成果を的確に把握するための必要不可欠な基礎統計としての意義を確認することを目的としている.本稿では,中国経済センサスの実施目的や調査範囲など,そして経済センサスにおける「基本単位センサス」および工業統計調査について考察を試みる.
- 2005-11-30
著者
関連論文
- 中国における第一回経済センサス : 中国の統計調査制度の変遷について
- 中国国内地域間交易による地域格差拡大への影響に関する理論分析
- 中国における産業連関表作成のための投入産出調査
- 中国経済の地域構造および地域間相互依存関係 : 『2002年中国地域間産業連関表』に基づく実証分析
- 中国の「地域間交易係数」の推計--『1997年中国地域間産業連関表』の作成に向けて
- 中国における工業統計調査制度
- 中国における「工業統計」の変化と現状 : 日中比較の視点による考察
- 中国における地域格差についての実証研究--地域経済の産業構造および交易構造の特性に関する一考察
- 中国の地域形成メカニズムと地域間相互依存関係
- 中国の産業連関表作成について
- 中国経済研究の地域区分に関する産業連関分析(侘美光彦先生追悼記念号)