看護学生の看護技術に対する振り返りと意味構築 : 車椅子移動の技術体験に関する質問紙調査より
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概要
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看護技術には可視的な「行動」と不可視的な「行為(意味づけ)」という2つの側面があるが,今まで看護技術を論じる場合この点をあいまいにしていた。本論文は看護学生の看護技術に対する不可視的な「行為(意味づけ)」の構築の仕方を論じた。研究対象は近畿地方の都市近郊にある看護系短期大学1校,3回生87名。そして調査時点で臨床実習を終了した33名の「移動動作」に関する質問紙調査である。学生は臨床実習後,最も困難だと答えた項目に「患者への声かけ」を挙げていた。「患者への声かけ」行動は,看護技術の対象がモノではなく人であることの証であり,看護技術の意味づけを知るうえで重要な行動である。この理由から「患者への声かけ」に関する記述のある学生2名,記述のない学生3名の計5名を選出し看護技術の意味構築を辿っていった。その結果,その状況の定義づけ(意味づけ)が実践する個々の学生によって様々であったが,「意味づけ」の多様さは決して無秩序ではなく,看護技術の「行為論」的観点からの看護技術の「標準化」の作業は可能ではないかと考える。
- 藍野大学の論文
- 2006-03-31
著者
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