マアジ脳に分布する酸性スフィンゴ糖脂質の検討
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概要
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脳はガングリオシド含有量が特異的に高い臓器であることに注目し,硬骨魚類アジ科マアジの全脳からSvennerholm法により糖脂質を抽出し,動物種間の差異を比較検討した。マアジ脳の酸性スフィンゴ糖脂質を定量したところ,ガングリオシドは265μg NeuAc/g wet tissue,スルファチドは1087μg CSE/g wet tissueで,哺乳類や鳥類より低いレベルであった。さらにガングリオシドの分布パターンを2D-TLCで検討し,GT1やGQ1などポリシアロガングリオシドが主要ガングリオシドであることを確認した。ポリシアロガングリオシドが高濃度で存在している結果は,同じ魚類のマイワシ脳では特に顕著に認められた。哺乳類ラット脳ではGD1a, GT1b, GD1b, GM1の含有量が高いなど,動物種による差異が確認された。加えて,いずれの動物種においても脳ではポリシアロガングリオシドの含有量が高い傾向を示す臓器特異性が認められた。
- 昭和女子大学の論文
- 2005-12-01
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