黙認耕作と戦後処理問題 : 沖縄県読谷村の事例を中心として
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概要
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本報告では,調査結果や行政資料などをもとに,読谷村内で行われている黙認耕作について分析し,黙認耕作者の置かれている現状などを指摘し,公共事業との兼ね合いも含めて将来的な問題点を述べるものである.始めに村内の黙認耕作の概況を村内全体からの視点で捉える.次に読谷相補助飛行場の土地利用をめぐり,村,旧地主,現耕作者の三者間において起こっている利害村立について取り上げる.この問題の発端は旧日本軍時代に遡る.この問題を,土地利用を巡る「戦後処理問題」と位置づける.その歴史的経緯を述べ,構造分析を行う.また,ここでは,困難な耕作環境の中で村内の農業生産に貢献し,勤労所得を得ている彼らに特に焦点を当て,読谷村内の黙認耕作を巡る問題構造を明らかにしようと試みる.
- 2004-03-31
著者
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