郷鎮企業に関する制度・政策の発展段階 : 1949〜1999年
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概要
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中国の郷鎮企業は,1950年代から始まり,50年間あまりの発展を経て,急速的に成長してきた。現在では,国民経済の重要な構成部分となり,農村の建設,国民生活の改善など面で,重要な役割を果たしている。郷鎮企業の成長の主な原因は,企業自身のパフォーマンス由来している。しかしその発展過程において,国が策定した制度・政策の影響をも無視できない。本稿では1949年から1999年までの郷鎮企業を取り巻く制度・政策的環境の変化,それに伴う郷鎮企業成長の実態を整理・分析して,その基本的特徴を明らかにする。郷鎮企業の発展過程は大体6つの段階に分けられる。すなわち,探索徘徊段階,発展開始段階,高度成長段階,整理向上段階,改革発展段階と調整創造段階である。 21世紀に向けて,郷鎮企業の持続的な成長を促進するためには,以下のような制度・政策の課題がある。1.郷鎮企業の発展に有利な諸制度・政策をその方向を変えずに促進することが望まれる。2.私営企業に対する政策的支持を一層強めること。一方,集団企業に対して,制度的改革をさらに拍車をかけるべきである。3.WTOの加盟によって競争強化のため,法の整備や市場環境づくりに力を入れることが重要である。4.郷鎮企業に対して人材の教育訓練制度や社会保障制度の完備させることが不可欠である。5.戸籍制度の改革は目前の課題となる。
- 2003-03-31
著者
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