旧式焼酎醸造の微生物学的研究 : 第4報 蒸溜廃液の処理について
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概要
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旧式焼酎醸造の蒸溜廃液の処理方式を検討した.蒸溜廃液は米麹・白糠仕込でBOD3〜5万ppm, COD1〜2万ppm, 米麹・甘藷仕込でBOD3〜4万ppm, COD1〜2万ppmで, BOD/COD比は1.7〜3.1であった.静置, 遠沈及びバガスをろ過助剤として使用するろ過等による固形物の除去は生物処理の前処理としては意味があるが, それぞれ単独の処理としては上澄液又は流出液に原廃液のBODの73〜90%が残存することから完全な方法とは云えない.微生物を培養して菌体を得ると同時に上澄液を処理する方法はBOD除去率で70%をこえることは困難のようで, 大きな期待は出来ない.活性汚泥法による処理は上澄液を稀釈し初発CODの300ppm以下として行うと非常に良好であり, この際の最高COD負荷量は2.4〜2.5kg/m^3/dayであった.更にこの場合のCOD調整用の稀釈用水に海水を使用する方法は活性汚泥の形成及びその処理効果について同様効果的で安定であった.
- 鹿児島大学の論文
- 1974-03-20
著者
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大林 晃
宝酒造・中研
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上村 幸廣
Laboratory Of Applied Microbiology
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久保 山宏
Laboratory Of Applied Microbiology
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吉井 右
応用微生物学研究室
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田邊 幾之助
Laboratory of Applied Microbiology
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田実 博美
(現)宝酒造(株)高鍋工場
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真角 孝則
(現)(株)不二家
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吉井 右
(現)(株)永谷園本舗高松営業所
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前原 哲勝
Laboratory of Applied Microbiology
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大林 晃
(現)宝酒造(株)中央研究所
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田邊 幾之助
鹿児島大・農・農化
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