看護管理者のネットワーク構築の有用性
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概要
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看護管理者には、組織内部のみならず組織外部とのネットワークを形成し、組織が今日の保健医療環境において直面している問題への解決に取り組むことが求められている。しかし、特にトップマネジメントのポジションにある看護管理者にとって組織外の人々とのネットワーク形成は、その立場上多くの課題を抱えている。本研究は、「看護マネジメント・ひょうご」という看護管理者による研究会のネットワーク分析をとおして、看護管理者のネットワーク形成のあり方について検討したものである。「看護マネジメント・ひょうご」のメンバーは、この会に、新たな知識や情報の収集、人脈作り、自らの実践の整理・確認を期待し、期待するようにこの会を活用していた。しかし、実際的にメンバーの誰と繋がりを形成するかは、その時々のニーズに応じて変えており、会のメンバーを介して既存の組織とは異なるさまざまなネットワークを形成していた。これらのことから、既存の組織とは異なるネットワークという繋がりは、人と人との関係性を固定せず、個人が主体的に自らのニーズに応じて新たな繋がりを作り出していることが判った。また、職場仲間を離れた場で緩やかな繋がりをもっていることが、看護管理者たちの思考や行動にポジティブな影響を与えているかが示唆された。
- 兵庫県立大学の論文
- 2006-03-15
著者
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勝原 裕美子
兵庫県立大学看護学部
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勝原 裕美子
兵庫県立看護大学:神戸大学大学院経営学研究科
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増野 園惠
兵庫県立大学看護学部 看護基礎講座看護システム学
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ウイリアムソン 彰子
兵庫県立大学看護学部 看護基礎講座看護システム学
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