着果量と環状はく皮がブドウ'安芸クイーン'の果実品質および根の伸長に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
着果量の異なるブドウ'安芸クイーン'(Vitis labrusca L.×V. vinifera L.)樹において主幹への環状はく皮処理が果実品質および根の伸長に及ぼす影響について調査した.少着果のはく皮処理区では,多着果のはく皮無処理区に比べ,果皮のアントシアニン含量が大きく上昇した.加えて,少着果のはく皮処理区では,果実糖度が他のいずれの区よりも高くなった.酸含量は処理の影響を受けなかった.一方,着果の多少にかかわらず,はく皮処理は新根の発生を約2週間停止させた.根の伸長は着果量の影響を強く受け,はく皮部がゆ合した後の新根の伸長は,少着果で旺盛であった.以上より,着果量が少ない場合,環状はく皮は果実品質を大きく向上させ,また,根の伸長量が大きいことが明らかとなった.
- 2006-11-15
著者
関連論文
- 窒素施用量の違いおよび5-アミノレブリン酸の葉面散布がブドウ'安芸クイーン'の光合成に及ぼす影響
- ブドウ'安芸クイーン'の樹勢に及ぼす根量および肥料の影響の分離
- ブドウ'安芸クイーン'の着色実態および環状はく皮と着果量の軽減による着色改善(栽培管理・作型)
- ブドウ結果枝における環状はく皮処理の時期,幅および果粒数が果皮の着色に及ぼす影響(栽培管理・作型)
- ブドウ「安芸クイーン」の環状はく皮による高品質果実生産 (果樹特集 ブドウの新しい生産技術)
- ブドウ'安芸クイーン'の果皮の着色に対する温度感受性の時期的変化
- 着果量と環状はく皮がブドウ'安芸クイーン'の果実品質および根の伸長に及ぼす影響
- 異なる生育ステージにおける温度処理がブドウ'安芸クイーン'の果皮の着色に及ぼす影響
- ブドウ'安芸クイーン'の定植1年目における主枝形成法並びに施肥, かん水の違いが翌年の発芽に及ぼす影響
- 異なる温度条件下における環状はく皮によるブドウ果皮の着色向上メカニズム
- 異なる生育ステージにおける温度処理がブドウ'安芸クイーン'の果皮の着色に及ぼす影響
- 新植園におけるブドウ葉の萎縮性生育異常症状多発原因の究明
- ブドウにおける環状はく皮処理部位のテープによる被覆,枝齢,位置および師部組織の除去程度がはく皮部のゆ合と果実形質に及ぼす影響(栽培管理・作型)
- ブドウおよびモモの幹横断面における樹液流路の分布
- 環状はく皮したブドウ樹の水ストレスに対する反応
- ブドウ栽培への温暖化の影響と対策 (特集 地球温暖化に対応する栽培技術)
- ブドウ結果枝における環状はく皮処理の時期, 幅および果粒数が果皮の着色に及ぼす影響
- ブドウの短梢せん定樹における強勢新梢の早期摘心処理による新梢勢力の均一化
- ニホンナシに対する受粉樹の早期開花系統の特性
- 栽培管理とブドウ着色の関係
- ユスラウメ系統台木におけるモモ芽接ぎ初期の接ぎ木部の組織化学的観察
- ユスラウメ系統台木に接いだモモ苗木における接ぎ木部の通水性の測定