食品・香りとブレインヘルス(理事長報告,第21回生命情報科学シンポジウム)
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概要
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豊かな心を保ち、充実した社会生活を営むには、脳を健康に保つことが基本的に重要である。ストレスを除き、脳を健康に保つには、種々の方法があるが、食品や香り、さらにぬり絵なども優れた方法として推奨される。それらの効果を確認するには、これまでの主観的な評価法に代わり。脳機能画像をはじめとする生理学的な方法が導入されてきている。脳機能画像の中で、脳波背景活動の分析や事象関連電位(event-related potential: ERP)などの方法は、安全かつ簡便であるばかりでなく、脳機能の変化を長期間経時的に観察できる手段として優れている。事象関連電位とは、認知ないし脳における情報処理の過程を電気生理学的に表出するものであり、通常は、オドボール課題により測定される。これらはとくに、ストレスの評価や認知症における脳機能障害の様態を明らかにするのに有用である。また、薬物による治療の効果測定ばかりでなく、これまで主観的な評価しか行われてこなかった香りや食品のストレスや認知症に対する効果の客観的評価にも応用することができる。両者の方法により、コーヒーやアルコール飲料などの嗜好品、不飽和脂肪酸であるアラキドン酸などの食品などが、ストレスを軽減したり脳機能を改善することにより、ブレインヘルスを向上させる効果あることを確認した。
- 国際生命情報科学会の論文
- 2006-03-01
著者
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