波形接続型音声合成のためのアクセント評価に基づく素片再選択法(合成,生成,韻律,一般)

概要

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波形接続型コーパスベース音声合成における素片選択は,目標韻律パタンや隣接素片とのF_0,スペクトル,音韻継続時間長,音韻環境などの一致に関するコスト計算を行い,最小コストを算出する素片の組み合わせを選択する手法が一般的である.しかし,音声DBに含まれる単語,音節,音韻,F_0の分布と著しく異なるような単語や音韻系列を含むような入力テキストを与えられた場合,予め決められたコスト関数によって入力テキストに対して適切な素片を選択できるとは限らない.そこで,コスト関数で選択された従来の合成音声の品質を自動評価し,その結果に基づいて素片の再選択を行うことで品質を改善する手法を提案する.本報告では,波形接続型コーパスベース音声合成における主要な劣化要因であるアクセント誤りをSVMで自動判別し,素片の再選択を行った.アクセント正誤の自動判別性能は,正解精度81%であった.素片再選択実験の結果は,自動判別を行わない従来手法との対比較実験で提案手法が約70%の優位性を示した.また,アクセントの正誤を自動判別するSVMの評価関数の値を利用することで,判別精度をさらに向上可能であることを示した.
2006-08-23