代理母出産の倫理社会的問題についての看護学生の意識と生命倫理教育の観点からの考察

概要

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本研究の目的は,host型代理母出産について,看護学生の意識を把握するとともに,看護学生に対する生命倫理教育のあり方についての考察を行うことである。方法は,マスコミで話題になったhost型の代理母出産を事例にあげ,看護学生175人に選択肢設問と自由記載混合の質問紙調査を行った。結果は,事例の代理母出産に賛成が75%であり,自分が不妊ならば,代理母に依頼する方向で考える人が54%であった。不妊でないのに,代理母に依頼する行為は,倫理的に正しくないが93%であった。代理母より出生した児の母親の確定は,依頼者を母親とするが87%であり,法的にも親権を認めるべしとする人が多かった。児の出自を知る権利は,認めるが98%であった。自由記載欄では,代理母出産の契約的側面を重要視していた。また,自らの立場を,依頼者側の立場のみに身を置いて考察する傾向が強かった。看護学生の多くが,host型代理母出産を容認しており,出生した児の法的安定や出自を知る権利を重要視していることがわかった。生命倫理教育的観点や母性看護の観点から,契約主義のもつ問題点や,起こり得るアクシデント,代理母側の立場(産む者の立場)についても,さらに看護学生が思考する契機を提供してゆく必要性が示唆された。

代理母出産の倫理社会的問題についての看護学生の意識と生命倫理教育の観点からの考察

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