産後うつ病の妊娠期予防的介入におけるシステマティック・レビュー

概要

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本研究では,産後うつ病に対する妊娠期の予防的介入の効果についてシステマティック・レビューを行い,その効果を検討した。研究方法は,PubMed, CINAHL, CCRCTなどの5つのデータベースを使用し,2004年12月までの文献について,キーワードは"depression" and "postpartum" "patient education" "primary prevention" "prevention and control"とし,妊娠期介入のrandomized controlled trialまたはcontrolled clinical trialで検索した。その結果11件が抽出され,介入方法論別に『情報提供』『心理療法』『保健相談』の3つに分類された。なお,介入効果が認められたのは,心理療法3件,情報提供1件であり,その介入内容は,産後うつ病の危険因子をもつ妊婦への母親役割の葛藤と対処方法,社会支援を得る方法,産後の過ごし方などをテーマとした心理療法であった。以上のことから,産後うつ病の妊娠期予防的介入は,産後うつ病の危険因子をもつ者を対象に,産後うつ病の特徴に焦点をあて,心理療法に基づいて展開することで効果が得られる可能性があることが傍証された。