脳性麻痺児の入院訓練による日常生活動作の変化
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概要
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脳性麻痺入院患者93人についてWeeFIMを用いて日常生活自立度の変化を調べた.平均入院時年齢は6.3歳,平均入院期間は149日であった.入院時および退院時で,WeeFIMの総スコアは60.9が70.9に,運動スコアは40.4が48.0に,認知スコアは20.6が29.2に有意に上昇した.入院生活自立度の向上は,Proportional Change Indexの手法において推定される発達速度よりも大きいことが分かった.運動スコアは入院期間が長いほど,認知スコアはGMFCSが重症なほど改善する傾向が見られた.入院期間中にすべての項目のスコアが有意に上昇していたが,排尿コントロール,移動,理解,社会的交流,問題解決の向上は,年少ほど著明であり,清拭,更衣,トイレ動作,移乗は年齢と無関係に,入院期間に相関して向上した.以上より,入院訓練は日常生活自立度の向上に有効であることが明らかになった.
- 社団法人日本リハビリテーション医学会の論文
- 2006-05-18
著者
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柴田 徹
森之宮病院小児整形外科
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藤田 良
大阪発達総合療育センター南大阪療育園整形外科
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柴田 徹
ボバース記念病院小児整形外科
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藤田 良
ボバース記念病院小児整形外科
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武中 章太
ボバース記念病院小児整形外科
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