水-弱酸性陽イオン交換樹脂抽出法による各種ケイ酸資材の可給態ケイ酸量評価とこれを用いた資材施用基準の策定

概要

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資材の可給態ケイ酸量を水-弱酸性陽イオン交換樹脂抽出法により評価し,かつ,リン酸緩衝液抽出法で評価する土壌の可給態ケイ酸量に応じて資材施用量を決定する,水稲栽培におけるケイ酸資材の新しい施用基準を策定した。1)水-弱酸性陽イオン交換樹脂(Amberlite IRC-50, pK6.1, H型)抽出法により,従来の塩酸法より正確に資材の可給態ケイ酸量を評価できると考えられた。また,成熟期の茎葉ケイ酸含有率を1gkg^<-1>増加させる資材施用量は,水溶性ケイ酸換算で15kg ha^<-1>であった。2)沖積水田において, pH6.2・0.04Mリン酸緩衝液抽出法により求めた作付け前の土壌の可給態ケイ酸量と成熟期の茎葉ケイ酸含有率との間には,有機物やケイ酸資材の施用来歴にかかわらず高い正の相関が認められた。3)以上から,目標とする茎葉ケイ酸含有率が明確であれば,作付け前の土壌の可給態ケイ酸量から茎葉ケイ酸の不足量が判明し,不足量を充足するために必要なケイ酸資材量を資材の種類ごとに求めることが可能と考えられた。
2005-10-05