水田におけるクモヘリカメムシのすくい取り捕獲数を用いた斑点米被害の予測
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
クモヘリカメムシによる斑点米被害の発生確率を推定するため,2000〜2004年に50調査区においてすくい取り調査と斑点米発生率調査を行った.圃場調査で得られた結果をもとに,品種,出穂開始日,登熱初期の成虫捕獲数,登熱中期の成虫,幼虫,成幼虫のすくい取り捕獲数またはこれらの組み合わせを独立変数とした30個のロジスティック回帰モデルを作成した.これらのモデルの従属変数は,斑点米発生率が0.1%を越えたか否かとした.それぞれのモデルの赤池情報量基準を求め比較したところ,登熱中期の幼虫すくい取り捕獲数を独立変数としたモデルが他のモデルよりも被害予測に適していることが示された.以上から,すくい取り調査であっても登熱中期(出穂開始からの積算気温が200〜300日度)の幼虫捕獲数を用いれば被害発生確率を推定できると考えられた.
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 2006-05-25
著者
関連論文
- クモヘリカメムシ個体数と斑点米発生数との関係およびその変動要因
- イネ科牧草・雑草上におけるクモヘリカメムシとホソハリカメムシの発生動態
- クモヘリカメムシ,イネカメムシ,ホソハリカメムシ,アカスジカスミカメに加害される籾の登熟段階
- B311 水田内における稲籾の発育状態と斑点米カメムシ類3種の発生時期(発生予察 被害解析)
- クモヘリカメムシ,イネカメムシ,ホソハリカメムシの加害によって生じた斑点米の種特異的な加害痕の特徴
- クモヘリカメムシとホソハリカメムシ越冬成虫のイタリアンライグラス圃場への飛来
- 箱施薬剤散布量削減がイネミズゾウムシによるイネ被害に及ぼす影響
- 発育パラメータを用いたクモヘリカメムシの世代数推定
- アカスジカスミカメ Stenotus rubrovittatus (Matsumura) の稲穂における穿孔部位
- 水田におけるクモヘリカメムシのすくい取り捕獲数を用いた斑点米被害の予測