トンガ王国の人口に関する若干の研究
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概要
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(1) 目的 : 本稿は、これまで筆者が行なってきたトンガの経済開発に関する「研究ノート」の一環であり、トンガにおける人口動態の特性をサーベイすることを目的にまとめたものである。(2) 構成 : 本稿は、「トンガ人口の社会移動」と「国内の人口移動」そして「トンガに少子・高齢化は到来するのか」、以上3点を軸に構成した「研究ノート」である。(3) 内容 : i) 開発途上国の人口は、爆発的に増加している。では、途上国トンガはどうなのか。トンガの人口成長率は、島嶼諸国の中でも低い。20世紀後半最後の10年間 (1986-96) は、ほとんど停滞状態で、成長率は年平均0.3%に過ぎない。その理由は何か。1999年の暫定的な統計数値から人口の自然増加率 (crude natural rate of increase) 求めると、1.93%である。この数字は必ずしも低い数値ではない。ii) なぜ、トンガの長期人口成長率 (増加率) は、先進国並に低いのか。本稿では、この点についても考察を加えた。iii) 1996年トンガの国勢調査を精査し、若干の主要な統計指標 (Statistical Indicators)、例えば (1) トンガの合計特殊出生率 (表12)、(2) 普通出生率、(3) 普通死亡率、(4) 乳幼児死亡率、(5) 移民率 (移住率)、(7) 自然人口増加率等にも言及した。(4) 結び : おわりに、トンガも含めて島嶼国の開発課題は、「人口の経済」が作用しにくい点にあることを指摘し、これに言及した。
- 2003-02-27
著者
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