Eikenella corrodensを凝集するヒト顎舌下腺唾液因子の精製とその性状
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概要
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Eikenella corrodens 1073株を凝集させる物質(E. corrodens凝集因子)をヒト顎舌下腺唾液から電気泳動的に単一な物質として精製し,その生化学的性状および凝集機構を検討した。本凝集因子は,分泌型IgAあるいはIgGとは異なり,分子量約14万のサブユニットからなるムチン型の糖タンパクであった。その構成成分の約73%は糖であり,構成糖はガラクトサミン,グルコサミン,ガラクトース,フコース,およびシアル酸がそれぞれ約2:1:2:1:1のモル比を示した。本凝集因子によるE. corrodensの凝集は,菌体表層のレクチン様物質と凝集因子の糖側鎖に位置するN-アセチル-D-ガラクトサミンあるいはD-ガラクトース類似レセプターとの反応であることが示唆された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1984-03-28
著者
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