表情解読プロセスの検討(I) : 表情の認知と心的状態の推論との関連性について
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概要
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本研究は,他者の現在置かれている状況に対する評価を表情からいかに解釈しているかを検討した.908名の被験者は,24枚の写真を呈示された.刺激写真は,Scherer(1984,1992)のSECモデルに基づいて目元(3パタン)と口元(8パタン)を変化させたものである.被験者は,表出者の状況に対する評価を評定することを求められた.表出者の状況に対する評価を推論する際における,表情の構成要素の効果を検討するために数量化I類を用いた.その結果,'眉間にしわをよせる'が'快適性'の推測および'目標一致性'の推測に影響することが見いだされた.これらの結果から,他者の表情解釈において,特定の顔の構成要素と特定の評価が対応していることが示唆された.
- 2005-07-15
著者
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