乳糖不耐症を中心とした、若年女子における牛乳摂取習慣に関連する要因の検討
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概要
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若年女子における牛乳摂取状況を捉え、これに関わる要因について乳糖不耐症を中心として解析することを目的とした。結果は以下の3点である。1.短期大学に在籍する189名女子(年齢18-21歳)の牛乳摂取頻度調査から、牛乳摂取習慣のある者は5〜6割、ない者は4〜5割と推定された。全体の3割はほとんど牛乳を摂取していない。1週間の摂取記録では1人あたり週に平均3.3回、706.6ml摂取していた。摂取頻度・量の度数分布を観察したところ、双方ともに、習慣のある群、ない群の2相に分かれる特異な分布を示した。2. 189名中85名を対象として、乳糖不耐症者を分別するため、乳糖負荷による血糖上昇を測定した。この判定法による乳糖不耐症と牛乳摂取習慣に関連はみられなかった。一方、牛乳飲用後および乳糖負荷後の腹部症状の自覚と牛乳摂取習慣には関連が見られた。血糖上昇と腹部症状の自覚との間に有意な関連が見られなかったことから、血糖上昇により乳糖不耐症を判断する際には注意を要すると考えられた。3.牛乳摂取習慣を形成する環境として、家で購入していることが必要であるが、家族の好き嫌いによる影響は少ない。牛乳以外の乳製品等5種の食品の摂取頻度を調べた結果、牛乳摂取習慣のある集団では牛乳以外の食品の摂取頻度も高い傾向が見られた。この習慣は食生活への意識の高さに依存する可能性がある。
- 2003-03-31
著者
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