秋田県における胃ガン高発地域と低発地域の食および生活習慣の比較
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概要
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秋田県および秋田県内69市町村の総死亡、胃ガン死亡に関する標準化死亡比(SMR)を求めた。この結果、胃ガン予防に寄与する食生活因子を特定する目的で、胃ガン高発地域であるA市町村と低発地域であるC市町村を調査対象地域に設定し、調査用紙による住民の食習慣、および生活習慣に関する調査を行った。食物摂取頻度調査では低発地域であるC市町村は味噌汁、漬物の摂取頻度が高く、胃ガン予防のための食塩過剰摂取を回避するための食事とは矛盾するように見えた。しかし、野菜類を多く摂取する機会を増すという点で、胃ガン発症低下に寄与している可能性がある。また、C市町村は大豆を多く摂取しており、このこともガン予防に寄与している可能性がある。生活習慣ではA市町村は飲酒頻度、量ともに多く、C市町村は休養がとれている率が高かった。これらは飲酒機会を減らし、ストレスをさけることがガン予防につながるというこれまでの知見を確認したことを示している。
- 2004-03-31