ヒト臍帯血及び成人末梢血リンパ球におけるミオシンスーパーファミリー分子発現の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ヒトリンパ球においてミオシンスーパーファミリーを構成する各メンバーの発現を系統的に検討した報告は未だない。我々はヒト勝帯血と成人末梢血のリンパ球においてこれを検討し,HUNMMHC IIAが他のミオシンスーパーファミリー構成分子に比して過剰発現していることを見い出した。unconventional myosin (I-C, brush border-I, I-β, V(MYH12), VI, VIIA, IXA, IXB, XV)の発現量はヒトリンパ球では低レベルであるのに対し,conventional myosinであるHUNMMHC IIAの過剰発現が示された。HUNMMHC IIBの発現は低レベルであった。さらに報告されている7.5kbpに加え腰帯血では6.5kbp,成人末梢血では6.0kbpのサイズの異なる2種類のIIAアイソフォームと考えられるメッセージが同定された。これらのアイソフォームの発現パターンがリンパ球の分化に伴って変化している可能性が示された。これらの結果から,ヒトリンパ球においてはHUNMMHC IIAが重要な機能を担っていると考えられた。
- 北里大学の論文
- 2000-12-31
著者
-
渡辺 真理子
北里大学医学部血液内科学
-
東原 正明
北里大学医学部血液内科学
-
東原 正明
北里大学 医学部 内科学iv
-
東原 正明
北里大学医学部内科iv
-
堀江 良一
北里大学医学部 血液内科学
-
堀江 良一
東京大学 第1内科
-
郡 美佳
北里大学医学部内科IV
-
郡 美佳
埼玉医科大学国際医療センター 造血器腫瘍科
-
東原 正明
北里大学医学部 血液内科学
関連論文
- S3-4 ミオシン軽鎖(MYL9)のT細胞性白血病株におけるCD3発現誘導への関与(平滑筋におけるシグナル伝達研究のカッティングエッジ,シンポジウム3,第52回日本平滑筋学会総会)
- 血液浄化療法, 免疫抑制剤での救命後に再燃した肝炎に対しラミブジン投与が有効であった劇症肝炎の1例
- 血液疾患に伴う感染症に対するCefozopran(CZOP)の単独療法とAmikacin(AMK)併用療法の有効性について
- 第258回 : 労作時呼吸困難で発症し,馬尾症候群,進行性肝不全を来たし死の転帰をたどった血管内リンパ腫の1例(北里大学病院CPC)
- P-16.MYH9異常症6症例の遺伝子解析(ポスター発表,一般演題,第51回日本平滑筋学会総会)
- O-34. Myosin 6の白血病細胞株における発現と局在の検討(8.ミオシン関連,一般演題,第50回日本平滑筋学会総会)
- ヘマトクリット値連続測定装置を用いた各種plasma refilling rate測定法の有用性と限界の検討
- Candida parapsilosis による重篤なCAPD関連腹膜炎にミカファンギンの投与が奏功した透析患者の1例
- 血液系悪性腫瘍をモデルとした増殖の分子機構に基づく分子標的遺伝子治療の基礎的検討(大学院医療系研究科・プロジェクト研究報告書(平成13〜14年度))
- 感染症治療により軽快したMRSA関連腎炎の1例