職場健康診断時における喫煙実態調査 : 産業医活動の一環として
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概要
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産業医として,所轄職場の定期健康診断時に,喫煙に関する質問紙による調査,分析を行った。喫煙率は男65.0%,女29.4%で,男女とも全国平均より高く,特に女性の喫煙率は2倍以上であった。喫煙者の43.8%がヘビースモーカーであり,重度依存者は36.0%であった。積算喫煙量の多い人ほどタバコ依存度も高い傾向(P<0.01)をみせた。また,現在の年齢が若いほど,吸い始め年齢が低いという傾向(P<0.01)を示した。そして,吸い始め年齢が低い人ほど,タバコ依存度が高くなっている(P<0.01)。喫煙開始年齢の低下とあわせて,重度タバコ依存者の増加が予測される。喫煙には作業能率の向上など,効用も認められるが,受動喫煙の有害性を考慮すると,早急な分煙化が必要である。さらに,禁煙を希望しながらやめられない人のために,産業医の立場から専門的な指導,助言がされるべきである。
- 1993-12-15
著者
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