血圧値別にみた疾病入院の給付率について

概要

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現在,疾病入院特約は広く普及しており,その給付率に影響を与える因子として,体格,血圧,尿糖などがすでに検討されている。しかし,疾病入院給付率が保険年度が進むにしたがってどの様に推移するかを血圧値別に検討したものは見られない。そこで,血圧値と保険年度の両方の観点より入院給付率を検討した。観察対象は,昭和51〜59年度の契約について,1〜9年の観察を行ったもので,対象は,嘱託医・社医診査にかかわる標準体および高血圧単独欠陥の標準下体である。最大血圧・最小血圧により,全体を10の区分に分け,各区分ごとに保険年度が進むにつれ,入院給付指数にどのような変化が見られるかを検討した。その結果,(1)入院給付指数は保険年度が進むにしたがい上昇した。(2)血圧が高くなると,入院給付指数は正常血圧域に比べ,高くなるばかりでなく増加率も大きくなるようであった。(3)男女間の比較では,男性の入院給付指数は大部分の区分で女性よりも高く,また,その勾配も大きかった。
日本保険医学会の論文
1988-12-20