フラクトオリゴ糖の血液透析患者への適用

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概要

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腸内ビフィズス菌の増殖因子であるフラクトオリゴ糖を3か月間,血液透析患者9例に投与し,腸内細菌叢,腸内腐敗物質,臨床検査値および便通の変化につき検討した。途中で服用を中止した1例を除いて腸内ビフィズス菌の量は増加した。また,乳酸菌科に属するstreptococcus属やlactobacillus属菌量も増加した。腸内腐敗生産物のうち,フェノールは変化しなかったが,インドール,スカトール,パラクレゾールは有意に低下した。腸内腐敗細菌であり,有害性を持つと言われるclostridium属も減少した。血中トリグリセライドの減少が認められ,投与前値と減少幅との間に強い逆相関がみられた(r=-0.836)。また,血中総コレステロールを減少させる傾向があり,その際にHDLを減少させないという特色が見られた。便秘に対する効果は,7例(77.8%)で認められた。副作用は認められなかった。
北里大学の論文
1995-10-31

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