地域社会の特性を考慮した「環境技術災害」対応システム構築のための実証的研究 : 中間報告

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
石川県能登半島の日本海に面した外浦一帯の海岸線では、しばしば人命喪失を伴う海難事故が発生している。最近は、気象予測技術や船舶航行用の位置把握技術が発達したため、大規模な事故が発生する頻度は低くなったが、昭和50年代までは、特に冬季に行われるイワノリの収穫等の作業で複数の人命が同時に失われるような規模の大きな事故が発生していた。1900年ころからこの地域で発生した海難事故の発生位置と事故の規模を分析した結果、重篤な事故の発生は外浦一帯で発生し、地域的な格差が極めて大きいことが明らかとなった。また、これら事故によって発生する経済的損失を補償するための仕組みとして、かつて能登半島の一部に「義倉」が存在し、さらに、今日でも「よぼし子・よぼし親」等の風習が残され、これらは海難事故や災害の発生頻度、強度に関連することが示唆されている。
星稜女子短期大学の論文
2003-12-14

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク